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業界ノート

海運

地球の70%を占める海。
そこがビジネスの舞台になる。

海に囲まれ、多くの島によって形作られている。そんな自然条件から、日本では古くから海上交通が盛んでした。例えば遣隋使、遣唐使や御朱印船、江戸時代の廻船。海外との交易や文化の交流、さらに国内の物流も海に支えられてきた海洋国家なのです。現在でもそれは変わることはなく、外国との物流のじつに99.7%は海運業界が担っています(外航海運)*。また国内においても、トラックや鉄道よりコストや環境負荷の面でメリットがあり、物流の約40%を占めています(内航海運)。日本の海運業界、特に外航海運は、競争力強化のため再編を繰り返してきており、現在では日本郵船、商船三井、川崎汽船の3社が業界全体の売上の約88%を獲得している状況です。

*社団法人 日本船主協会「日本海運の現状」より。

1. ビジネスの仕組み

海運業界のビジネスは、船舶を保有する海運会社が顧客の荷物を指定された場所まで運送し、対価として運送料を受け取ることで成立します。外航海運の場合、顧客は世界に広がっているためビジネスの規模は大きくなりますが、世界経済の動きに左右されやすいという側面も。例えばアメリカのシェールガス増産はLNG船の需要増に結びつき好況をもたらしますが、中国の景気低迷は輸入・輸出を減らすのでマイナスに働きます。
景気から受ける悪影響を減らすため、各社は他の業界に比べて高い自己資本比率を維持することで、景気悪化に耐える企業体力の構築に努めています。また近年は、グローバルにアライアンスを結んで船舶を共同運航したり、レンタルしあったりすることでリスクの分散を図る動きも活発です。
日本の海運業界の直近の業績(2015年度)を見てみると、全体として低下傾向が見られました。これは中国やブラジルの景気低迷に加え、リーマンショック前に発注した新造船が就航しいわゆる“船余り”の状況になったことが背景にあるようです。しかし、現在では各社は古い船舶を処分し適正化を急いでおり、また今後はパナマ運河の拡張など好影響が見込まれる要素もあるようです。

2. 主な職種と︎役割

海を舞台にビジネスを展開するため、その職種も<陸上職>と<海上職>に分けられているのが海運業界の特徴です。もちろん他の業界と同様、財務や法務、人事、総務などの職種もありますが、ここでは海運業界特有の職種について見てみます。

陸上職事務系:国内・海外拠点で、運航管理や港湾事業と言った海運業界特有の仕事や営業・企画・法務などの業務を担当します。

陸上職技術系:新造船の計画や建造の監督、船舶の保守管理、新技術の開発など海運業界に欠かせない技術を担う職種です。

海上職:航海士あるいは機関士として運航を担当し、将来的には船長や機関長を目指す職種。一般大学から応募可能な企業もあります。

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