MENU

業界ノート

繊維・紙・パルプ

素材の力で、日本の産業を支える。
これからは海外への対応も重要に。

繊維業界と紙・パルプ業界。製造するものが違うとはいえ、どちらも原料を購入・加工し、他の産業に素材として供給するという役割を果たしている業界です。鉄鋼業界や石油業界等とともに素材産業と称されることもあります。同種の製品を大量に継続的に生産するため、大規模な製造設備を持っていることが普通で、いわゆる装置産業の典型とも言えます。業績は、原料の価格や他の産業の景気に左右される面がありますが、各社ともその影響を抑える試みに積極的。またエネルギー多消費型の産業であることから、環境に対して先進的な取り組みを続ける企業が多いことも特徴的です。

1. ビジネスの仕組み

それでは、業界の仕組みを<繊維><紙・パルプ>の2つに分けて見ていきます。<繊維>と言うと最終製品は衣料品のイメージがありますが、じつはアパレル用途は安価な中国・東南アジア産に押され縮小傾向。最近は約40%が車や建設、医療などの産業資材用途*となっています。特に自動車や航空機に使われる炭素繊維、でんぷんを原料とし使用後は水に還るバイオプラスチックなど、高い技術力を活かした高機能性繊維は日本の独壇場。各社はこれら新技術に磨きをかけて独自性を発揮しています。代表的なメーカーとしては東レ、帝人、旭化成などがあります。
一方、<紙・パルプ>分野は新聞紙やコピー用紙などの情報メディア用途、パッケージなどの包装用途、ティッシュなどの日用品用途が三本柱。残念ながらどれも国内市場は縮小傾向にあるため、各社は積極的な海外進出やM&Aでコスト競争力の確保に努めています。また電力や石油の消費を抑えるため、木くずや廃タイヤを燃料とする新エネルギーボイラーの導入も盛んで、このような先進的な取り組みが日本企業の新しい強みになりつつあります。代表的なメーカーには、王子ホールディングス、日本製紙、レンゴーなどがあります。

*経済産業省 「繊維産業の現状及び今後の展開について」より。

2. 主な職種と︎役割

繊維・紙・パルプ業界の職種は他の製造業と同様、技術職と事務職に大別することができます。また技術職を、モノづくりの現場である工場を担当する生産技術、工場を支える研究・開発、さらに工場の新設・改善やサポートを行うエンジニアリングなどに分けている企業も多いようです。ここではこの業界の一般的な職種について記してゆきます。

研究開発:基礎研究から応用まで、また素材の研究から新製品の開発まで、企業の優位性発揮に欠くことのできない研究や開発を行います。

生産技術:機械設備の設計、改善、保守などを担当。紙・パルプ分野では原料確保のための植林事業なども業務範囲に含まれるようです。

エンジニアリング:大規模な製造設備を持つ企業が多いため、プラントのエンジニアリング等も重要な職種となります。

営業:販売活動だけでなく、顧客ニーズを把握した上での商品企画やマーケティングなどを担当します。

人気のタグ