MENU

業界ノート

生保

保険大国、日本。
変化の兆しを捉えて新しい挑戦へ。

日本における生命保険の加入率は2015年度の調査で89.2%*。市場規模は約40兆円で米国に次ぎ、世界でも指折りの生命保険好きと言われているそうです。1990年代後半の金融自由化やその後のリーマンショックも乗り越え、成長を続けてきた生保業界ですが、ここ1、2年は新しい兆しも現れています。きっかけとなったのは、2015年11月に実施された日本郵政の子会社「かんぽ生命」の上場。保険料等収入でトップクラスとなる「株式会社」の誕生は業界に変化を促し、業界各社は海外同業の買収など経営の強化に力を注ぐようになっています。

*1世帯あたりの数値。公益財団法人 生命保険文化センター「平成27年度 生命保険に関する全国実態調査」より。

1. ビジネスの仕組み

生保業界のビジネスの仕組みは基本的にはシンプルで、収益の柱は<死差><費差><利差>の3つに集約されます。<死差>とは、予想していた死亡率と実際の死亡率の差によって生まれる損益のこと。大災害などの一時的な要因はあり得るにせよ、生保業界側で調整することが難しい要因です。<費差>は想定された人件費や事務経費などのコストと実際にかかったコストとの差。営業担当を多く抱える通常の生保会社では経費圧縮にも限界がありますが、いわゆるネット生保はその分の人件費圧縮による費差損益が強みになっています。最後の<利差>は、契約内容を実現するために必要な運用利益と、実際の運用結果の差のこと。運用利益を上げるにはスケール・メリットがある方が有利なので、生保各社は顧客の拡大とともにM&Aなどを通じて運用母数の増大に努めています。
また最近では、保険とITが融合したインステック(Insurance+Technology)の流れも加速しています。例えば喫煙者と非喫煙者の健康リスクをビッグデータの活用によって正確に解析、それに基づいて非喫煙者に対して割安な保険料を算定するなど、これまでは実現不可能だった保険商品の開発が可能になっています。

2. 主な職種と︎役割

一般的には生保業界でもっとも多い職種は営業職です。生保の営業と聞くといわゆる保険勧誘員が連想されますが、新卒・総合職の場合、それ以外の様々な業務を担当する可能性もあります。ここでは大手生保会社を参考に業務の一部をご説明しましょう。ちなみに生保業界の多くを占める相互会社では、そこで働く人を職員と呼びます。一方、株式会社化した生保会社では社員とするのが通常です。

リテール:個人向け保険についての全般を担当。商品開発を行う部署、営業拠点の店舗戦略を練る部署など様々な業務があります。

ホールセール:顧客企業のビジョンを理解しながら、パートナーとして保険や年金についての効果的な提案やサポートを行います。

資産運用:契約者からお預かりした保険料を株式・債券・融資・不動産など多様な方法で運用することで、長期的で安定した配当を可能にする仕事です。

海外事業:グローバル展開を進める上で、現地企業と手を組みノウハウ提供や業務提携、M&Aなどを通じてともにビジネス拡大をめざす仕事です。

人気のタグ